販促やプロモーション業務に携わる人々に対して行われた、SNSマーケティング予算についての調査によると、2020年から2021年において、SNSマーケティング予算が「非常に増加した」と回答した人が25.0%、「やや増加した」と回答した人が45.4%でした。(アライドアーキテクツ株式会社調べ)
実に、全体の7割以上で、SNSマーケティングを実施するための予算を増やしていたことが明らかになりました。
魅力的な写真や動画を活かすならInstagramキャンペーン
日本国内における4大SNSといえば、Instagram・Twitter・LINE・Facebookです。
そして、SNSを活用したキャンペーンを行うなら、販促したいターゲット層に応じてSNSを使い分ける必要があります。
ブランド価値を高める目的で使いたいInstagramキャンペーン
どのSNSを活用するのが最も効率的か、各SNSを分析してみましょう。
4大SNSの月間ユーザ数と特徴をまとめると、次の通りです。
月間ユーザ数 | 特徴 | |
Instagram | 3,300万人 | 10代・20代の女性の利用率が高い |
Twitter | 4,500万人 | 若年層からシニア層まで幅広いユーザ |
LINE | 8,600万人 | リアルな友人間でのコミュニケーションツール |
Facebook | 2,600万人 | 実名登録制でリアルなつながりがメイン。拡散性は低い |
上記4大SNSの中で、Instagram(インスタグラム)は拡散性が低いSNSとされています。
Instagram単独としては投稿をシェアする機能がないため、基本的に投稿がフォロワーのタイムラインのみに表示されることも一因です。
一方、Instagramにはハッシュタグを付ける文化が根づいており、インフルエンサーのフォローも盛んなため、エンゲージメントやブランド価値を高めることを目的とするキャンペーンに向いています。
商品購入の最終決定を促すInstagram
4大SNSの用途をさらに見てみると、顧客が「その商品を購入するか」という最終決断をするときに、Instagramで情報収集する傾向があります。
Instagramのコンテンツは、写真や動画などのビジュアルがメインです。
写真や動画は、文字のみより商品を具体的にイメージしやすくするため、Instagramは購買行動へ強い影響力を及ぼすSNSと言われています。
Instagramキャンペーンで何プレゼントする?選び方と事例
Instagramキャンペーンを行う場合のプレゼントの選び方と、成功事例について紹介します。
グッズや物品
米国食肉輸出連合会による「Journey to American Beef 2022 Spring キャンペーン」でのプレゼントは、ガスグリルスターターセットやTritanデザインボトル。
当選者数合計1,003名という大量当選でも話題となりました。
賞品の他、応募方法もユニーク。Instagram上のキャンペーン動画を視聴すると、視聴中に抽選が行われ、動画の最後で当落が分かるという手軽さが秀悦です。
応募方法
- Journey to American Beef 2022 Spring キャンペーン動画を視聴する
- 動画視聴中に抽選が行われる
- 当選者が賞品を受け取る
限定商品
よつ葉乳業が、酪農青春漫画「銀の匙 Silver Spoon」とコラボレーションした「銀の匙×よつ葉 コラボ記念!プレゼントキャンペーン」。
当選賞品は、銀の匙の作者 荒川弘氏の直筆サイン入り複製原画&コラボパッケージ。Wチャンスとして抽選で30名にコラボレーションパッケージ&よつ葉製品セットがプレゼントされます。
ところが、賞品のよつ葉牛乳のコラボパッケージには、中身の牛乳は入っておらず、パッケージのみが賞品です。
中身ではなく、このキャンペーンでしか手に入らないというパッケージによるレア感で、キャンペーンを盛り上げています。
応募方法
- よつ葉乳業Instagram公式アカウントをフォロー
- 牛乳の写真を撮影する
- 「#銀の匙よつ葉コラボ」のハッシュタグを付けてInstagramに投稿
現金
ビジュアルに強いInstagramの特長を最大限に生かしたキャンペーンが、日本冷凍めん協会による「冷凍めんInstagramレシピコンテスト」。
冷凍めんを使った自慢のレシピを投稿してコンテストに応募し、グランプリに選ばれると現金5万円がもらえます。
誰にとっても、直接現金が手に入るというのは魅力的で、多数のレシピが投稿されています。
ただし、投稿の”見返り”として現金をプレゼントすると、次で述べるInstagramのガイドラインに抵触してしまう可能性があります。
日本冷凍めん協会のように、投稿行為ではなくコンテストの賞品として現金を進呈するなど、一工夫が必要です。
応募方法
- 冷凍めん協会公式Instagramアカウントをフォロー
- 考案した料理の写真を撮影する
- 「#冷凍めんレシピコンテスト」のハッシュタグを付けてInstagramに投稿
Instagramキャンペーンをするには?注意点も
Instagramのアカウントを持っているからといって、どのようなキャンペーンでも展開できるということではありません。
Instagramキャンペーンをするにあたり、知っておくべきことや注意点をまとめます。
Instagramキャンペーンのために読んでおくべきガイドライン
Instagramキャンペーンを企画する前に、一読しておきたい規制やガイドラインが存在します。
Instagramプロモーションガイドライン
Instagramを、プロモーション(コンテストや懸賞など)の案内や運営の用途で利用したい企業や個人が、遵守しなければならないガイドラインです。
Instagramコミュニティガイドライン
Instagramを利用する全ユーザが、利用開始と同時に同意したことになるガイドラインです。
ガイドラインの目的は、Instagramを安全でオープンなコミュニティに保つこと。
このため、ガイドラインの規定に従わないアカウントに対し、コンテンツの削除・アカウントの停止、またはその他の制限を行う可能性があると明記されています。
ブランドコンテンツポリシー
インフルエンサーに対し金銭や無料ギフトなどの対価を払い、ブランドの紹介を依頼する施策を行うときに遵守すべきポリシーをまとめています。
(FacebookとInstagramで共通)
プラットフォーム利用規約
アプリやWebサイト開発者・運営者が、FacebookやInstagramプラットフォームへアクセスしてデータを取得するといった機能を開発する際に守るべき規約です。
(FacebookとInstagramで共通)
こんなInstagramキャンペーンはダメ!注意点を紹介
Instagramキャンペーンを企画するときに注意したい点を紹介します。
同じ内容を連投しない
Instagramコミュニティガイドラインでは、同じコンテンツの連投や、同意なく商業目的でしつこく連絡することを規制しています。
「いいね!」、フォロー、シェアを人為的に集めたり、同じコメントやコンテンツを繰り返し投稿したり、利用者の同意を得ずに商業目的で繰り返し連絡したりしないでください。スパムのない環境を維持しましょう。
Instagramコミュニティガイドライン
よって、いくらキャンペーン参加者を集めたいからといって、何度も同じ投稿を繰り返してはいけません。
フォローやいいね!の見返りとしての賞品提供は駄目
賞品が金銭以外でも、次のような謳い文句のキャンペーンは、ガイドラインに抵触してしまう可能性があります。
- フォローまたはいいね!でもらえる
- コメントした人はもらえる
- ハッシュタグを付けて投稿するだけでゲットできる
理由は、フォローやいいね!というアクションの見返りとして賞品を提供しているためです。
ただし、見返りとしての賞品はいけませんが、例えば、「フォロー&いいね!で応募!〇〇が当たるキャンペーン」のように、応募方法としてフォローやいいね!を利用することは制限されていません。
現金や金券を賞品にする場合は注意
同じくInstagramコミュニティガイドラインでは、Instagram利用者のいいね!やフォロー欲しさに、金銭などを提供することも禁じています。
「いいね!」やフォロー、コメントを含むやり取りの見返りに、現金や現金同等物の提供を申し出たりしないでください。
Instagramコミュニティガイドライン
よって、次のような謳い文句のキャンペーンは、ガイドラインに抵触してしまう可能性があります。
- フォローまたはいいね!でAmazonギフト券1000円分プレゼント
キャンペーンの賞品には、物品や体験などを選ぶ方がベターです。
賞品に金品を選ぶ場合は、「フォトコンテストのグランプリにギフトカード3万円」などとし、フォローなどのアクションに対する、直接的な見返りにはならないよう工夫しましょう。
まとめ
ブランド力をアップし、エンゲージメントを獲得する目的なら、Instagramキャンペーンが有効な理由と、注意点について解説しました。
キャンペーン成功事例で紹介したように、ガイドラインや規制に配慮しつつ、Instagramの特長を最大限活かした販促企画を練りましょう。
ただ、販促活動を行うためには、SNSだけでなく、様々なツールや手法に関する知識やノウハウが必要です。
効果の高い販促企画を行うためにも、キャンペーン活動について豊富な実績を持つNOVEZOに、是非お問い合わせください。
お問い合わせはこちらから
- 企画・編集:
- NOVEZO編集部
- ライティング:
- コンドウマリ